本革の種類と選び方
本革は、動物の皮をなめして作られる天然素材です。同じ種類の革でも、部位や加工方法、仕上げによって、硬さや色、手触り、経年変化が異なります。それぞれの特徴を知ることで、使い方や好みに合ったバッグ・財布を選びやすくなります。
本革(天然皮革)とは
本革とは、牛や馬、羊、豚などの動物の皮を、腐敗や劣化を防ぐためになめして作られた天然皮革です。素材が持つシワや血筋、色の濃淡など、一つひとつ異なる表情を楽しめます。
合成皮革は、布地の表面に樹脂などを加工し、革の質感を再現した素材です。水や汚れを拭き取りやすく、比較的軽量で価格を抑えやすい一方、本革のような経年変化はほとんどありません。本革は定期的なお手入れが必要ですが、使うほどに色つやや柔らかさが増し、自分だけの風合いへ育っていきます。
革の種類別の特徴
牛革
牛革は、バッグや財布、靴などに広く使用されている代表的な天然皮革です。繊維が比較的均一で、耐久性と加工のしやすさを兼ね備えています。仕上げ方によって、柔らかくしなやかな質感から、形を保ちやすい厚手の質感まで幅広く表現できます。
使い込むことで表面につやが生まれ、色が深まることも牛革の魅力です。一方で、水分や摩擦によってシミや色移りが起こる場合があります。日常使いのバッグや財布など、丈夫さと革らしい表情の両方を楽しみたい方に適しています。
ヌメ革
ヌメ革は、植物由来のタンニンを使ってなめし、表面加工をできるだけ抑えた革です。革本来の色合い、手触り、シワや血筋などが残りやすく、使い始めから一つひとつ異なる表情を持っています。
日光や手の油分を受けることで、淡い色から飴色へと変化し、つやや柔らかさが増していきます。一方、表面を厚く加工していないため、水濡れ、傷、汚れの影響を受けやすい点がデメリットです。変化も含めて革を育てたい方や、長く愛用できるバッグ・財布を探している方に向いています。
羊革・豚革
羊革は、柔らかく、軽く、手になじみやすい素材です。しなやかさが求められるバッグ、衣類、手袋などに使用されます。繊細な質感が魅力ですが、牛革と比べて傷や摩擦の影響を受けやすいため、丁寧な取り扱いが必要です。
豚革は、通気性がよく、薄く加工しても比較的丈夫な素材です。表面に見られる三つ一組の毛穴が特徴で、バッグや財布の内装にも使用されます。軽さと耐摩耗性に優れる一方、表面の模様には好みが分かれる場合があります。
革の種類を比較する
| 種類 | 硬さ | 経年変化 | 水濡れ | 価格帯 |
| 牛革 | 仕上げにより異なる | 色つやが深まりやすい | 注意が必要 | 中~高 |
| ヌメ革 | 使い始めは張りがある | 飴色へ変化しやすい | 特に注意が必要 | 中~高 |
| 羊革 | 柔らかい | なじみやすい | 注意が必要 | 中~高 |
| 豚革 | 比較的しなやか | 穏やか | 注意が必要 | 中 |
革のデメリットと向き合い方
本革は水濡れ、摩擦、直射日光、湿気などの影響を受けます。雨に濡れたまま放置するとシミや硬化につながり、淡い色の衣類と強くこすれると色移りが起こる場合があります。また、天然素材のため、シワ、血筋、小さな傷、色の濃淡が見られることもあります。
これらは不良ではなく、天然皮革が持つ個体差です。ただし、使用前の防水対策、使用後の乾拭き、定期的な保湿、風通しのよい場所での保管によって、トラブルの多くは軽減できます。
傷や色の変化を完全に避けたい場合は、合成皮革やナイロンも選択肢になります。本革は変化を防ぐ素材ではなく、変化を楽しみながら長く付き合う素材です。使用環境やお手入れにかけられる時間も考慮して選びましょう。
HAUS-ZUCCHEROが使う革

HAUS-ZUCCHEROでは、天然皮革ならではの風合いを生かしたナチュラルカウレザーを使用しています。確認した革の厚みは約0.3mmです。使用する部位や商品、仕上げの工程によって厚みや柔らかさには違いがあります。
表面を均一に整えすぎず、革が持つシワや色の濃淡を生かすことで、同じ商品でも一つひとつ異なる表情が生まれます。使い始めは張りを感じる革も、日々使うことで手になじみ、色つやが深まっていきます。
天然素材の個体差をご理解いただいたうえで、届いた商品だけが持つ表情と、時間を重ねることで生まれる変化をお楽しみください。
よくあるご質問
本革と合成皮革はどちらが長持ちしますか?
使用頻度や保管環境によりますが、適切にお手入れした本革は長く使用できます。合成皮革は水や汚れを拭き取りやすい一方、経年によって表面が剥がれたり、ひび割れたりする場合があります。
ヌメ革の色が変わるのは不良ですか?
不良ではありません。日光や手の油分によって色が深まり、つやが出ることはヌメ革特有の経年変化です。ただし、水濡れによる急な色ムラには注意してください。
本革の傷は消せますか?
浅い傷は、柔らかい布でなじませたり、革用クリームを薄く塗ったりすることで目立ちにくくなる場合があります。深い傷や広範囲の傷は、無理に処置せずご相談ください。
雨の日に本革バッグを使っても大丈夫ですか?
使用できますが、事前に革に対応した防水スプレーを使用することをおすすめします。濡れた場合はこすらず水分を押さえ、直射日光やドライヤーを避けて陰干ししてください。
自分に合う革が分かりません。
経年変化を楽しみたい方には牛革やヌメ革、柔らかさや軽さを重視する方には羊革が選択肢になります。豚革は軽さや通気性があり、バッグや財布の内装にも適しています。用途やお手入れのしやすさも含めてお選びください。
革製品を長く愛用するためのケア方法は「お手入れ・修理」をご覧ください。商品をお探しの方は「本革バッグ一覧」と「財布一覧」もあわせてご覧ください。